眠りの悩みと疑問を解決！睡眠Q&A②

眠れない原因はあなたの"生活習慣"かもしれません

現代生活では夜遅くまでの光の浴び過ぎ、不規則なシフト勤務、多様なストレスなどが、良質な睡眠を妨げる原因となることがあります。日々の生活習慣を見直して、睡眠の質を改善しましょう！

悩み1: なぜ月曜日の朝は特に起きるのが辛いのでしょうか？

専門家の見解: それは「ソーシャル・ジェットラグ」が原因です。
週末の遅い起床時間が影響しています。

ソーシャル・ジェットラグとは、平日と週末の睡眠時間のズレによって生じる、時差ボケのような状態を指します。週末に平日より3～4時間長く眠ると、体内時計が最大30分遅れることがあります。これが2日続くと、1時間の遅れが生じます。そのため、日曜日の夜に12時に就寝しても、体内時計はまだ11時と感じており、眠りにつきにくくなります。また、朝6時に起床しても、体はまだ5時と感じているため、起きるのが辛くなります。週末でも遅く起きすぎないようにしましょう。

悩み2: 試験前日にいつも通りに寝ようとしたのに、なかなか眠れませんでした。どうしてでしょうか？

専門家の見解: それは試験に対するストレスが脳を覚醒させているからです。これは自然な反応です。

入眠困難について以前も触れましたが、早い時間に就寝してもなかなか眠れないのは、ストレスによって脳が興奮状態になり、睡眠モードへの切り替えが難しくなるためです。ストレスは危険信号と同じです。昔は、危険な状況で眠ってしまうと、肉食動物に襲われるなどの危険がありました。試験というストレスも、この反応と同じで、困難な状況から身を守るために脳が覚醒しているのです。

深掘り解説: 不眠を心配することが不眠を引き起こす！

ストレスや心配事を抱えている時、人はなかなか眠りにつくことができません。これが1晩や2晩なら、特に心配する必要はありません。問題はこれが長期間続くことです。不眠の定義は、「夜間の睡眠不足により日中の体調が悪化し、その状態が1か月以上続く」ことです。ストレスや心配事が毎日起こるわけではありません。1か月以上睡眠が取れない場合、元のストレスが「不眠への心配」に置き換わっている可能性があります。

悩み3: 寝る直前まで仕事のメールをチェックしてしまい、眠れなくなることがあります。

専門家の回答: 実は、短時間のスマホ使用であれば、ブルーライトの影響はそれほど大きくありません。

スマホやタブレットのブルーライトが睡眠に悪影響を与えるとよく言われますが、一概には言えません。ある研究では、夕方から夜にかけて4時間タブレットで電子書籍を読んだグループと、薄暗い場所で普通の本を読んだグループを比較したところ、前者は5日間で約1時間寝つきが遅くなったと報告されています。この結果から、短時間のスマホ使用は大きな問題ではないと考えられます。

悩み4: 運動してもなぜかぐっすり眠れません。どうしてでしょうか？

専門家の回答: 運動のし過ぎは、かえって眠れなくなる原因になります。

起きている間に脳には睡眠物質が蓄積され、それが多くなるほど眠気は強くなります。運動は脳の活動を促進するため、適度な運動は良質な睡眠につながります。しかし、運動のし過ぎは筋肉の違和感を引き起こし、かえって眠れなくなることがあります。運動は適度に行うことが大切です。

悩み5: 寝相が悪く、隣で寝ているパートナーに迷惑をかけています。

専門家の回答: 寝返りが多いのは良いことです。良質な睡眠の証拠です。

ノンレム睡眠は浅いレベルから深いレベルまで3つの層に分かれており、深いレベルから浅いレベルに移る際に寝返りを打ちます。これは血液のうっ血を防ぐためです。寝返りがしっかり打てるということは、睡眠のリズムが正常に働いている証拠です。起床後も熟睡感が得られているはずです。パートナーが眠れない場合は、寝床を分けることも検討してみてください。

悩み6: 夜勤があるため、就寝時間と起床時間がバラバラです。

専門家の回答: 日勤を生活リズムの基本にしましょう。

眠りにつく時刻で起きる時間が決まるのではなく、毎日の起床時刻で就寝時間が決まります。不規則なシフト勤務に対応するのは難しいです。夜勤のリズムに順応すると日勤のリズムが乱れるため、夜勤後はサングラスをかけて太陽光を避け、脳を覚醒させずに眠ることが重要です。基本的には日勤生活を基準にすることをお勧めします。

悩み7: 朝起きた後、午前中に二度寝してしまいます。

専門家の回答: 二度寝は問題ありませんが、午後の仮眠がよりおすすめです。

朝起きた後に太陽光を浴びると、その約10時間後に眠気が訪れるように体内時計が設定されます。一度起きた後、このプログラムは起床から数時間以内に行われます。その後であれば、少しの二度寝でもプログラムがズレることはありません。ただし、午前中は覚醒度が高まるため、できれば昼までは起きていて、午後に短い仮眠を取る方が理想的です。

生活習慣の見直しで迎える、心身の健康への道

私たちの日常生活における睡眠の質は、健康と幸福に直結しています。今回ご紹介した生活習慣の見直しや、ストレス対策など、小さな変更が大きな改善をもたらすことがあります。睡眠は単に体を休めるだけでなく、心の健康にも深く関わっているため、日々の習慣を見直し、質の高い睡眠を目指しましょう。